お悩み解決コラム

笑う相続人。遺言未完成の場合

2023 . 11 . 29

笑う相続人

遺言の作成をすすめられると、「自分はまだ死ぬわけではないのに、なんで今遺言を作らないといけないのだ!」と怒る人もいます。しかし、人として生まれたからには、いつか終わりが来ます。命が尽きる原因は、病気だけでなく、交通事故、自然災害、テロ、戦争など、さまざまな要因があります。だから、元気なうちに遺言を作成しておく必要があります。

誰かが逝去して、遺産の相続が発生した時、日本の民法では遺言が優先されます。遺言がない時に限り、法定相続人が相続することとなります。私がよく聞く言葉として「遺産を誰に渡すべきか決まっていないから遺言が作れない。でも、法定相続人の方には遺産を残したくない。」という言葉があります。結局このようなことをおっしゃっていながら、遺言を作らないまま逝去され、法定相続人の方へ遺産が相続されるケースはとても多いです。このようなことにならないように、早く遺言を作りましょう。

遺言作成や遺言執行を業とするためには許認可が必要なので、終活サポート事業者から、専門の事業者(銀行、弁護士事務所、司法書士事務所など)を紹介してもらい、公正証書遺言を作成しましょう。
それでは、遺言に関する「相続人」と、「遺言が未完成だった場合どうなってしまうのか」について解説します。

 

「笑う相続人」とは

笑う相続人

皆様は、「笑う相続人」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?
この言葉は、「逝去した本人との関係が希薄で、ほとんど交流もなく疎遠にも関わらず、棚ぼた的に遺産を取得できるような相続人」を指します。

例えば、生涯未婚の方が遺言未作成で亡くなった場合には、生前全く交流のなかった甥姪が相続人となるケースが想定されます。他にも、離婚歴がある場合、離婚後何十年も会っていなかった子が相続するケースもあります。

以上のようなケースで気がかりなことは、逝去した本人はそのような相続を希望していたのか?ということです。逝去した本人が、遺産の何割かを社会貢献として災害被災者への義援金や赤十字等への寄付を望んでいたとしたら、その意向が実現しなかったことになります。

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法定相続人が存在せず、遺言未作成の場合

日本の民法では「遺言」が未作成の場合、法定相続人に相続権が発生し、法定相続人となる可能性があるのは、配偶者・子・孫・親・祖父母・兄弟・甥姪です。しかしながら、法定相続人が全く存在しない人も多いです。

 

1人っ子の方が生涯結婚せず独身のまま逝去するケース

一人っこの方

例えば、1人っ子の方が生涯結婚せず独身のまま逝去するケースが想定されます。法定相続人がいない人が遺言未作成のまま逝去すると、家庭裁判所が認定する特別縁故者に承継されることもありますが、最終的に遺産は国庫に帰属されるケースが多いです。
しかし、国庫に帰属する場合、手続きがとても複雑なため完了するまで2年程度かかり、費用もかかってしまいます。

再婚した場合のケース

再婚した

A男とB女が結婚して1年後に子どもが生まれ、子供が生まれた半年後に離婚し、子供はB女が引き取って育てました。離婚後に、子供と父親(A男)の交流は一切ありません。その後、その父親(A男)は、他の女性(C女)と結婚し、50年間、その妻(C女)と過ごしました。しかし、その妻(C女)との間には子供が生まれませんでした。C女と婚姻して50年後、A男もC女も重度の認知症となり、きらりがA男の後見人になりました。

その1年後、C女が逝去して、A男はC女のから5000万円の遺産を相続しました。しかし、さらに1年後A男も逝去しました。生後数か月だけA男と一緒に過ごした子供だけが、A男の唯一の法定相続人となり、5000万円ほどの遺産を相続しました。

もちろん、それぞれの家庭の事情があり、子供には相続する権利があるので、全く非難するような話ではありません。しかし、気にかかることとして、そのような結果になることをA男やC女が希望していたのか?ということです。

もちろん、重度の認知症になる前から、A男もC女も、B女との間の子に100%相続させたいという気持ちだったなら、全く問題ありませんが、A男とC女が重度の認知症になる前に、何割かの遺産はA男の子供にも遺産を相続させるけど、何割かの遺産は、C女の親族、災害被災者への義援金、赤十字やユニセフへの寄付など社会貢献のためにも遺産を分配することを望んでいたとしたらいかがでしょうか。しかし、A男は重度の認知症になる前は、ほとんど資産を保有していなかったために、遺言作成の必要性を認識できず、遺言が未作成だったケースです。

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最後に

「遺言」が未作成のまま亡くなってしまうと、遺産を分配する際にも様々な問題が発生します。このような状況は「遺言」を作成していれば避けることができます。自らの逝去後に遺産をスムーズに受け取ってもらうためにも、「遺言」を元気な内に作成しておくことをおすすめします。ただし、「遺言」を作成したとしても生きている限りは自分の財産は自分のために、適度な支出と節約を心がけ、有意義に使いましょう。

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